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芸術起業論
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日本芸術界への革新的な一冊
私は村上氏のことを、2次元フィギュアが高価で売れた人としか知りませんでした。
しかしこの本を読んで、「何故売れたのか」が非常に良くわかりました。
今の日本で、彼のような世界との関わり方、働き方をしている人がどれだけいるでしょうか。
日本を愛し、世界に輸出し、浸透させていくその実績と覚悟には、本当に頭が下がる思いです。
村上氏を心より尊敬します。
本書を読んでいて、芸術とは別の業界ですが、モラトリアムのグダグダの世界で、
そこでしか生きられないくせに、批判と自慢だけは大声の人達の顔が思い浮かびました。
きっとそういう人たちが、芸術を始めとする文化業界をよどませ、腐らせているんでしょう。
芸術を業界で評価されるには・・・
芸術作品を制作する大変さは作品からある程度察しがつくが、
作品を私たちが目にすることになるまでの苦労、
さらには評価され有名になり、先々まで残っていくようになるまでの大変さを知った。
評価には「マネー」がどうしても関わってくるようで、
作品は投資目的であることはよくよく考えれば分ることだが、
では投資の動産としての価値を高めるためには「文脈」が必要であるとある。
著者の言う「文脈」は作品の背景にあるストーリの事だと思う。
それは歴史であったり、社会批判であったり、作品制作の技術の追求であったり、
アーティストの生い立ちであったりとさまざまだが、
それらが前例のないものでないといけないようでそこを評価されるとある。
芸術の世界の奥深さを知った。
芸術家ではなくビジネスマンだったんだな…。
この人は芸術家ではなくビジネスマンだったんだな…、というのが素直な感想。
だからダメだとか、そういうことではないので、念のため。
これはビジネス書としては結構面白いかも。
しかし、芸術やアートとは何の関係もない。
アートのことを書いてるように見せかけてあるだけで、結局は経済のことしか書いてない。
アート(芸術)をやろうという人には何の役にも立たない。
しかしアート(芸術)で一儲けしようという人には役に立つかも。
日本美術史に残る好著
多分本人も自分で分かっているはずだと思われるが、
作家としては二流。
しかし評論家、キューレーターとしては超一流。
もしも彼が奈良美智のマネージャーだったら、
今頃欧米マーケットでの評価も価格も今どころではない、
とんでもない事になっているだろう。
大竹伸朗に衝撃を受けて芸術家を志したり、
マティスを評価してピカソを評価しないなど、
元々は非常に感性の鋭い、
ただ純粋な芸術好きな人なんだと思われる。
欧米富裕インテリ層を中心とした、
アートマーケットの構造を研究するだけでなく、
その対策をアーティストとして実践し、
経験した事を一冊の本にまとめた功績は計り知れない。
彼や彼の作品に対する賛否は抜きにして、
日本の美術関係者は全員、
彼の身を削ったこの行いに対して、
感謝しなければいけないと思う。
芸術家として時代の証人として
村上隆、彼の名前は多くの人は作品の内容より「彼のフィギュアがゴッホ並みの値段で取引された」「ルイヴィトンとコラボ商品を発売」「六本木ヒルズにキャラクターショップを持つ男」などのニュースで知ったのではないか?
私もその一人である。美術館系にはまったくの門外漢の私にはおタクしか興味のないようなフィギュアに数十億の値がつくのは信じられなかった。
その後、彼がテレビでインタビューに答えていたときの不遜な態度に興味を持った。
このように愛想の悪い自信家は嫌いではない。
彼の本を読み彼が35歳過ぎまでコンビニのあまったお弁当を食べていたという貧乏話もさりながら、生きるための芸術家になるための並々ならぬ信念、「絵さえかければお金は二の次」という甘ったれた考えを否定する強い姿勢に惹かれた。
美術雑誌が美大生のためであり、お金をもらいながら絵を描きたいなら美術の教師になればいい、という括弧たる主張に共感した。
彼の生き方はプロ=お金をかせぐである。
その強い意志が彼を成功させたのであろう。
彼の作品にそれほどの価値があるかどうかわからない。しかし彼が言っていた「一つの時代を象徴するモニュメント」という位置づけになるのであれば、博物館に並んでいる仏像と同じような歴史的価値がそこに見出せるようになるのかもしれない。
仕事に対する甘さを払拭し、言い訳を言わなくなるために読む一冊!
決定版!「ベンチャー起業」実戦教本
/ プレジデント社 / プレジデント社 /
多くの気付きを与えてくれます
新規にスモールビジネスを起こし、行き詰ったときにこちらの書籍に出会いました。
新規事業を起こすための手順と考え方が手取り足取り書いてあります。
私はこの書籍から多くの気付きを得ることができました。
おそらくビジネスアタッカーズスクールの宣伝のための出しているのだと思いますが、それを差し引いても定価購入でも安いと思います。多くのノウハウが詰まっています。
新規事業に関わる全ての方にお勧めの本です。
非常にためになる。
大前研一氏は序章のみですが、あとは、経営コンサルタントなどのさまざまな専門家がベンチャー起業のために必要な知識をさまざまな角度から解説してくれます。やや厚い本ですが、とても読み易く、かつ、「実戦的」です。たとえば、資本政策の注意点など実地経験に基づくアドバイスは非常にためになりました。そのほかにも起業の流れ、人事の問題など、起業を志す人にとっては珠玉の知識が満載です。非常にためになるいい本です。
一部要約
ユニクロは服の一括大量生産で売上げを伸ばしているが、これと対極にあるのがINDITEXという会社である。この会社のシステムは、世界中の約2000のショップが、週2回、スペインの工場に必要な服を発注する。それから工場でジャスト・イン・タイムで生産して、注文から48時間後にはショップに商品が届けられるのである。まさにアパレル界のデルである。
ほとんどの起業家が「自分のアイデアはユニークで誰も思いつかないだろう」と考えている。しかし、事実が逆である。アイデアレベルで差別化できることは皆無である。日本の中に同じアイデアを持っている人は5万人はいるだろう。「今このアイデアをやっている人がいない」と言うが、今それがやられていない理由は2つしかない。過去に誰かがトライして失敗したか、今、誰かが準備中にあるかだ。
エレクトロニクス業界の32社、54事業部の調査結果。高収益企業と低収益企業の違いを一言でいうと、「競争ルールを変えたことがあるか、ないか」ということ。高収益企業では90%が「変えた」と答え、低収益企業ではほとんど変えていなかった。地域別に見ると、変えたと答えたのは、ヨーロッパ企業で27%、日本企業で55%、アメリカ企業では86%だった。さらに、専門企業と総合企業で比較した場合、専門企業は92%が変えていた。インテル、マイクロソフト、デルなどである。
一般的に言って、市場が反応するまでは時間がかかる。せっかちな起業家が考えるより、はるかに反応は遅い。だからその間に持ちこたえる資金的な余裕がないと、事業は破綻してしまう。余裕資金を考えると、事業は小さく始めたほうが安全ということだ。
マッキンゼーのドイツ支社のカッツェンバッハの調査によれば、世界中の組織で高業績を上げたチームの成功の要因は、高次元の共通目標を掲げていることと、全く異なるタイプの人間が力を合わせているという二点であった。
大変勉強になりました
新規事業開発にあたって検討すべき課題が十分網羅されていると思います。
自分の信じる価値感(潜在的なニーズ)に共感してもらい、さらに収益性も盛り込むためには、
起業家のビジョンに限らず、
マーケティング・法律・システム・財務会計・資金調達・キャッシュフロー・組織運営等が検討され尽くした綿密な事業計画を立てることが必要です。
本書は事業計画書作成のための太いガイドラインを提供してくれます。
個々の課題についてさらに掘り下げて学んでいく必要がありますが、全体像を掴むのにはオススメです。
本屋で確認してから買うのなら、p45,153,155や2,3,5章を眺めてみてください。
アタッカーズ講師陣が執筆
「企業参謀」の時代からの大前氏ファンだが、複数のアタッカーズ(ビジネススクール)の講師陣が名を連ね、執筆している。ビジネススクールでの利用を目的に企画されたかもしれない。大前氏ファン、アタッカーズOBにとっては買い!氏の著書を読んだことが無い方は、過去の代表作を読んでからのほうが、よりよい理解ができるかなと思う。
人を助けて仕事を創る 社会起業家の教科書
/ ティー・オーエンタテインメント / ティー・オーエンタテインメント /
参考になりました!
まさに教科書!
知りたいことのすべてがよく分かりました。
社会起業家のリアルな話
社会起業家の父と言われるビル=ドレイトンは、ソーシャルビジネスを「社会の問題をビジネスで解決すること」と定義している。
このことについて、実際の現場を踏まえて明快な説明をしている著書は少ない。
本書は、現時点で本邦としては数少ない社会起業家の実践書という印象。
・NPOではあるが事業を行う(事業型NPOの形態)
・お金儲け(収益の最大化)ではなく、社会問題を解決するために事業を行う
・ボランティアや助成金に頼らず、きちんと従業員に給料を支払う
・営利企業同様のゴーイングコンサーン経営を行う
・他の社会運動同様に思いだけで行うのではなく、ビジネスとして成立させた上で、効果的に社会問題にアプローチする
上記のように、昨今の起業家と社会起業家の違いの論争などの一端も、実績と実際の経営理念に基づいた観点で示した書籍となっている。
P.F.ドラッガーは、その著書「ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる」において、「日本にとって問題なのは社会である」と指摘している。
日本のみならず世界において今後の課題である社会問題の解決について、シンプルな図解と章立てで解釈して解説しているという点で、本書のエポックメイキング的位置づけは評価されて良いと思う。
社会起業家を目指す人はもちろん、社会人も必読の一冊
数々の若者支援プロジェクトを企画、実践、実行しているNPO法人NEWVERYの
山本さんのことは、テレビやラジオ、新聞でよく見るので、気になっていました。
この本は、日本ではまだなじみが浅い「社会起業家」になるための方法が
ゼロから分かりやすく書かれています。
おそらくここまで体系立てて書かれた社会起業家、ソーシャルビジネスの本は
無いのではないでしょうか?
多くは社会起業家の自伝のような形式を取っている本が多いですが、
これはあくまで俯瞰的にこのビジネスを見て書かれており、非常に分かりやすいです。
見開きでテキストと図版というスタイルになっているので、
読みやすいのも好印象ですね。
ただ、もう少し大きい本だったら嬉しかったです。
農で起業する!―脱サラ農業のススメ
/ 築地書館 / 築地書館 /
感情論ですね…
バブル期の方のようで専門用語も古い印象を受けます
利益追求が善のような立場には疑問を感じます
農協、国に対する批判は感情論でしかありません
これで新規就農者のバイブルでは寂しい限りです
残念ながらまるでやじをまとめたように思います
この本を購入して失敗でした…
レビューをもっとよく読めば良かった
後半はまったく読むに値しない文章でした。
前半は農業起業する手順と、ビジネス的な手法を農業に取り入れた内容で非常におもしろかった。
科学的、客観的手法を取り入れ利益を効率的に上げていく様を感じ取れました。
しかし問題は後半で、まったく読むに値しない文章でした。
前半とは全く反対で、すべてが感情論。
自分の考え以外をすべて否定。
自分の考えと違う農協、地方自治体、国、さらには消費者までも完全否定。
私が思うには、消費者の感情を理解せず、よくここまでがんばれたものだ。
さらには、自分の住んでいる田舎は天国、都会は砂漠と揶揄。
たばこも「無駄」と決めつける。
私にいわせれば著者が好むアルコールも「悪」ですがね。
まあこの著者にとっては自分が影響できない範囲は全て地獄でしょうね。
というわけで読むに耐えない文章でした。
農業というより観光業
筆者の勧めるビジネス形態には激しく同意する。
大きくしない。雇用しない。顧客第一。情報化。などなど
ぶどう狩りの観光農園がメインの収入源であることから、
事業内容としては、農を組み込んだ観光業ともいえる。
それぞれ単独ではスモールビジネスとして成立させるのが難しいが、
「1+1=5」としているところが、異業種から転向してきた強みかな。
ビジネス面は読んでいて、とてもおもしろかった。
ただ、実際の生活となると農村の自然環境は素敵だが、
村社会の濃密な人間関係は、会社の人間関係以上に複雑で難しい場合もあるよ。
農業をはじめることの楽しさがわかる
どのようにすれば農業が始められる、というマニュアル的な本ではなく、いかに楽しく農業に取り組むか、という視点で読むと面白い本です。
著者と同じことを皆ができるとは思いませんが、農業に従事する喜びを知る上でよい本ではないかとおもいます。
農業に関心があるなら目を通しておきたい
多くの方のレビューにもある通り、現在の日本の農業が近代的でないことがよくわかります。これを変えるには、多くの場合農協などに依存せざるを得ない個人を基本とした農業から、資金力や研究開発力・販売力をもった強力な会社組織による農業へと転換していく必要があると思いました(競合の存在により農協も進化するはず)。そんな中著者は、農協や補助金などに依存しないよう、試行錯誤も経ながらうまく作物および販売方法(直売のぶどう園が中心)を選んでいると思います。自前の販売ルートをもつというのは大きいようです。またその地域が専業農家の多い地域であり、自律的な農業者が他にも結構いるという環境条件もよかったのでしょう。また農協とも無縁というわけではなく、言いなりでないいい関係を構築されているようにみえます。組織としての農協はダメでも、個人にはすばらしい人もいる様子が伺えます。もっとつっこんで聞きたいという部分もいろいろありますが、紙面の都合もあるので仕方ないかと。この本は手始めとして十分だと思います。他にも著作があるようですので、また読んでみたいと思いました。
社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流 (岩波新書)
/ 岩波書店 / 岩波書店 /
社会起業はビジネスだ
企業の社会的責任が求められ、社会性を重視した事業活動を進める企業も増えてきています。
一方、NPO法が施行され、多くのNPOが立ち上がりながらも、継続した活動が行えない団体がある中、
NPOなどの非営利団体においても、よりビジネスセンスやスキルを活用し、継続した活動としていく事が求められています。
本書では、こうした社会性の高い事業や事業を通じた社会貢献を行っている企業の事例や、
MBA的な経営手腕を活かしているNPOの事例を紹介しています。
はじめは小さな町のアイスクリーム屋さんとしてスタートし、世界的にも拡大した「ベン&ジェリー」ですが、
使う素材から環境への活動を広げ、さらにホームレスたちの職業訓練の場としても広げ、地球環境・地域コミュニティの向上へ貢献している。
一方で、「ホームレス地獄」と呼ばれ、犯罪の温床となっていたタイムズ・スクエア・ホテルを、
NY市やJPモルガンなど企業からの支援金を集め、ホームレスのためのシェルターとして再開発し、
単なるシェルターだけでなく、自立支援施設としても再生させたコモングランドの事例。
コモングランドはその後も不動産開発業者のように、各地で同様の施設開発を行っており、大規模な組織となっている。
一時期、日本でもブームのように持てはやされたLOHASというライフスタイル。既に取り上げられるまでもなく、
生活に浸透してきているように、生活者も商品や企業をそのような視点で選ぶようになってきており、こうした活動を後押ししています。
また、SRIなど、社会性の高い企業への投資活動による「カネ」、MBAでもグリーンMBAや、
非営利組織のマネジメントを学んだ「ヒト」も、こうした社会性の高い事業へと流れるような環境が出来つつあるといった情報も
本書では紹介されています。
また、社会起業家を支援するBSR(Business for social responsibility)や、SVN(Social Venture Network)の活動の紹介や、
地元生活経済のためのビジネス連盟バリーなど、アメリカの情報が紹介されており、参考になります。
その他、アメリカの事例では、「会社は社会を変えるための道具」と言い、事業を通じて環境活動を行うパタゴニアの事例、
企業に対し社会的責任の重要性を認知させたCEP、SAIの事例。
小さなカフェから持続可能性をテーマにさまざまな活動を行っているホワイト・ドッグ・カフェの事例などが紹介されています。
日本の事例では、LOHASの概念を日本で広めたと言っても過言ではない、雑誌ソトコトを立ち上げた小黒氏や、
障害児用のおもちゃの開発を目指し、バリアフリーのグローバルスタンダードづくりに貢献した星川氏の事例なども紹介されている。
やはりまだまだ米国の事例が中心ではあるものの、社会性の高い事業をグローバルで行う上では、
米国でも日本でも、どちらの事例も参考になるだろう。
社会起業家は社会を変えうるか?
本書は、著者が「社会起業家」と考える人々の具体的な活動や思いを中心として書かれている。どういった形態があるかとか、なぜ社会起業家が現れたのかなどについての記述はあるものの、あまり理論めいたことに多くのページは割かれていない。私はこれを「考えるのではなく、感じ、行動しろ!」という著者のメッセージとして受け取った。おそらく著者が伝えたいのは、社会起業家を通して何かを感じてほしいということだと思う。
社会起業家とは何か?正直、私はこの本を読んでもよくわからなかった。ただ、共感できる思いを持った人物には出合えた。ちなみにそれは、110頁に登場するエドワード・ドン。彼は何か特別な活動をしていたり、特別な組織に所属しているわけではない。けど、彼が長けている不動産開発の仕事で、「ひとつずつ、ひとつずつ。目の前にあるこのビルから」と言い聞かせながら、なるべく環境にやさしい建物を造るよう、心がけるている。その道では著名な人ばかりではなく、こういった人も紹介されていることもまた本書の魅力である。
本書の残念な点は、日本と海外(ほぼ米国)の割合が8:2か7:3くらいな所。もう少し、日本のことも書いてほしかったし、米国以外の国のことも書いてあればもっとよかった。そういうわけで☆を1つ減らしたが、そんなことではこの本の魅力は落ちないであろう。
興味を持った人もそうでないない人にも読んで何かを感じてほしいそんな本。
起業家への応援歌
起業家への応援歌。
知り合いでは、
髪の毛が真っ白になった人、
廃業した人、
夢を忘れて、維持に走っている人
など、必ずしも薔薇色ではない。
どこで、どう道を間違えるかの、
ヒントもあるとよいかもしれない。
原点に帰れなくなる起業家が多くても、
原点を維持できる起業家がいればいいということだろうか。
営利と非営利の間
1967年に生まれ、電通勤務を経て渡米し、コンサルティング会社代表となった女性が、2004年に刊行した本。社会企業家とは、社会的な使命感を根底にいだきながらも、事業を実践する過程では巧みにビジネス・テクニックを応用する人々(独立起業家のみではないらしい)であり、営利と非営利の中間を行く存在である。それはビジネスの社会化、NPOのビジネス化(NPOの定義が気になるが)、企業とNPOのパートナーシップを含むものであり、その背景には、多国籍企業の台頭・ステークホルダーによる説明責任要求・企業不祥事の頻発によって、企業の社会的責任を問う声が高まったことや、小さな政府の増加・資金調達の困難・投資型慈善の登場による事業型NPOの増加がある。それらは、企業の社会責任について助言したり協議の場を設けたりする団体や、社会責任投資(ダブル・ボトムライン投資)や株主行動に熱心な投資家、大学のMBA(経営学修士)課程などによって支援されながら、良識ある消費者(LOHAS市場)・投資家に訴えかける商品やサービスを提供する。その結果、社会責任を果たす企業がイメージの向上に伴い、高い収益を上げる傾向も見られ、経済の活性化、市民社会の形成、働き方と生き方の一致という点で、社会起業家の与えるインパクトは大きいと著者は言う。他方で、資金難が依然としてつきまとうこと、社会的使命感とビジネスの両立が難しいこと、他の社会的使命と競合してしまう恐れがあること、特殊な会社と見なされ、仕事の発注が限定される恐れがあること、などの課題も依然として残るという。本書では、日本と米国を拠点として活動する何人かの社会的企業家の活動を具体的に紹介しながら、上記の事柄を論じており、分かりやすくコンパクトにまとまった入門書と言える。
社会起業の世界の流れがわかる一冊
アメリカで社会起業に関するコンサルタントとして活動する著者が、
世界の社会起業の流れを日本人の視点を忘れずに書いており、世界標準の
社会起業のあり方を知るのに役立つ一冊だと思います。
社会起業の根本にある”社会貢献と利益の両立”と言うテーマに対して、
田舎の小さなレストランから、世界的な大企業まで幅広い成功例を紹
介されています。
著者本人によるインタビューをもとに書かれているだけあって、一貫性が
あり説得力のある内容です。各事例ともに、リーダーのビジョンの大きさと
効率的な経営の仕組みがとても参考になります。
社会起業を目指す人にとって、実践ノウハウのつまった教科書のような一冊
ではないでしょうか。
社会起業家―「よい社会」をつくる人たち (PHP新書)
/ PHP研究所 / PHP研究所 /
英国・米国・日本の社会起業家の概要の把握に
本書は近年注目されている社会起業家というものが、どういうものか発祥の地と言われるイギリスの事例や、
アメリカの事例を通じて、従来の起業家・企業家との違い、公的セクターとの違いを明らかにしながら、
その成り立ちや、社会企業家に共通する資質や特性について抽出している。
社会企業家とは「医療、福祉、教育、環境、文化などの社会サービスを事業として行う人たち」とし、
自立型福祉システムの構築が望まれたイギリスで注目され、今、日本でも注目されている。
英語でSocial Entrepreneur(ソーシャルアントレプレナー)という存在は90年代後半に英国のシンクタンクのデモスが提唱した。
前半ではイギリスの公共・医療・福祉サービスにおける事例が紹介されている。
一人の改革者である女性により閉鎖の危機にあった病院を立ちなおし、エイズケアの最先端病院として復活したマルドメイ病院。
教会が地域の中心になって、多目的センターとなって地域の青少年たちの活動の場となり、犯罪率を低減させた事例。
リバプールの荒廃した住宅地の共同住宅組合による再開発、いずれにも国や市、民間企業も巻き込んだ社会企業家の姿があります。
この事例はバブル以前に作られ、高齢化・老朽化しているニュータウンなどにも参考になるのではないでしょうか。
また、アメリカの事例では、グラスルーツリーダーとしてテキサス州オースティンの地域に新しい産業を生み出すために、
市や商工会、大学、企業が連携した事例。破たんした自治体が地元の有志によって再生した事例(オハイオ州クリーブランド)などが
紹介されている。アメリカの事例で紹介されているものは、地域の産業を新しく転換した事例が多い。
では、起業家・企業人との違いは何か
・分野の違い。社会起業家は医療、福祉、教育、環境、文化などの社会消費を対象にしている。
・主たるステークホルダーが違う。社会起業家の最大のステークホルダーは地域の人々であり、
その日立に快適な社会的サービスを提供することだけを考える。
・関係者の数が違う。社会起業家はオープンな関係を目指しているので、関係者が圧倒的に多い。
しかし、近年、企業の社会的責任なども強く求められるようになってきたり、異業種間や地域との共生も行われていることから、
非常に近い場合も多くなってきている、
最後には日本の事例も多く紹介されており、国のおかれている状況によって社会起業家の役割にも違いがみられるのが面白い。
また、興味深いのはこうした非営利組織のライフサイクルについてのデモスの報告書からの抜粋。
企業の成長と同様、非営利組織においても同様に成長していく。
ステージ1は「寄付による社会資本の獲得期」最初に使命をセットし、パートナーを見つけ、使命を共有できるスタッフを集める
ステージ2は「社会資本投資」期。拡大・成長それ自体がこの段階の目的となる。組織の構造が複雑になるため、
マネジメントにおけるスキルが求められる。この時期の失敗の原因として、使命を拡大しすぎること、財政上の危機、
商業的な活動に偏りすぎるなどのアンバランス、マネジメント負荷の拡大など。
ステージ3は「社会資本の配当」期。組織の成熟期。組織の活動が有効で役に立つものであったことを示す必要がある。
そして、非営利組織において最も難しいのが、この成熟期を迎えたあとである。さらなる成長をしていく上では、
ベンチャーや企業と同様、次の新しいサービスを開発していく必要がある。非営利組織における原動力は使命の進化であり、
新たな使命を絶えず創造していくことが求められるのである。
などなど、2000年の発行と少し古くはなりますが、社会起業家が注目され始めた当初のアメリカ、
イギリスの報告書を取りまとめてあり、日本の事例もいくつか紹介されているなど、社会起業家の概要について把握する上では
参考になると思います。
先読みするための手助けとなる
この書の定義する社会起業家とは「医療、福祉、教育、環境、文化などの
社会サービスを事業として行う人たち」のこと。
バングラディッシュで貧困者層向けの低利融資を行い、
2006年にノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行とムハマド・ユヌス氏は
その最たるものだろう。
「来年は社会起業家の時代になる」と経営コンサルタントの
神田昌典氏は2008年初めに予測している。
新書として社会起業家を開設するこの本は、これから世界を
席巻するビジネスモデル、企業を先読みするための手助けとなる一冊。
なお、現在Amazonのビジネス書コーナーでも
「ビジネスの視点で社会を変える! 社会起業家特集」として
特集が組まれている。
(犯罪予防の重要さを説く話の中で、米国の囚人数は現在200万人を
越えているという情報があり。
世界中の囚人の4分の1が米国にいるとはさすが大国・・・・・)
社会起業家研究の入門書として有用
本書の大部分はデモスの報告書や他の先行研究の引用と要約で構成されている。どこからどこまでが引用でどこまでが筆者のオリジナルなのかが分かりにくいのが欠点だが、日本のケーススタディは興味を引くし、他の参考文献を読むためのガイドブックとして有用だろう。興味を持ったら、本書で要約されている文献に当たってみるという読み方がいいのではないか。
素晴らしい入門書だと感じた。筆者の他の本も読んでみたくなった。
事例をわかりやすく紹介してくれる。
文体や文章自体もとても読みやすくてよい。
社会起業家に興味を持ったら、この本をとっかかりにして、興味を持った事例を深く勉強していくのも、きっとひとつの方法だ。
よい入門書だ。
僕のような素人には、いくつかをのぞいては、初めてみる事例だった。
大学の授業の参考書とかにそのままなりそうな、いい本だった。
アイスクリーム屋ではない
ニート問題も深刻であるが、彼らは、アイスクリーム屋で働けるといったところで、働かない。他方で、社会起業家として起業するわけでもない。
社会起業家になる方法
/ アスペクト / アスペクト /
社会起業ってなぁに?
参加したいと思ったプロジェクトが社会起業っていうものらしい、
と知って、
そりゃなんだろうか、
と思い、買ってみた本。
世の中にこういう選択肢があるんだということを教えてくれた。
社会に貢献して、お金も稼ぐことの難しさをどのように解消するか?
「社会起業家」という言葉を知ったのは、今から10年ほど前。
「社会貢献を目的として、事業を展開し、利益も稼ぐ」という起業のスタイルだと理解し、とても魅力を感じていた。
「お金がすべて」とは思わないが、「お金をもらえること」は、社会の中で存在価値を評価される指標の1つ。生活するにも、趣味をするにも、何かをするのに「お金」は力を持っている。
社会のために良いことをして、しかも、お金も稼げることは、良い事づくしのように思えた。
一方で、一般企業においても社会貢献が重視されるようになり、企業の社会的責任(CSR)という言葉も出てきた。これは、例えば、温暖化防止のために、できる限り廃棄物が出ないように工夫した工場などが該当するだろう。
利益追求を第一目的とすることは変わらないが、企業は事業展開のさまざまな手法の中で、社会貢献を考慮するよう求められている。
「社会起業」と「企業の社会的責任」を比べると、
「企業の社会的責任」のほうが普及しているように感じる。
社会起業の考え方は、素晴らしいが実現は難しそうだ。
事業内容で儲けの魅力があれば、利益第一優先で展開する一般企業との競争に敗れるのではないか?
社会的な意義はあるが、儲けのうまみが少ない場合、事業として継続していくことは困難ではないか?
そんな疑問が沸いてくるからだ。
大島七々三・著の「社会起業家になる方法」は、社会起業家6人を取り上げ、それぞれの起業の動機や、事業の内容、抱えている課題や今後の目標などをまとめている。
「○○になる方法」というタイトルから、いわゆる「ハウツー本」をイメージするが、内容は、起業家インタビュー集がメインといえる。社会起業家それぞれの人柄や、起業に対する思いはよく伝わってくるため、就職や転職、仕事で悩む読者は「励まされる」「刺激を受ける」ということがありそうだ。
「社会起業家」に関して、私がもっとも興味を持っているのは、「社会貢献と利益獲得をどのように両立するか、バランスをとるか」という点だ。
本書でも、一部で触れているが、残念ながら物足りない。
この点は、社会起業家が共通して抱える課題であるなら、この課題についてもう少し掘り下げてほしかった。
「社会起業家」になる人はいない
本書に登場する人々は「社会起業家になろう」と思ってなった人たちではない。
社会のある部分に問題を感じ、それを解決しようと思い続けて、その動きが小さな運動から一つの事業へと進化を遂げ、いつのまにか「社会起業家」と呼ばれていた人々、というだけである。
だから本書のタイトルは誤解を招きやすいもので、なんとなく「社会起業家になりたい」という人が本書を読んでも成功させるのは難しいだろう。
何よりも本書の登場人物を動かしているような強い使命感・問題意識がないのであれば、険しい道のりの社会起業を持続させることは難しい。当然ながら「食っていけない」時期を相当覚悟しなければならない。
安易な社会起業家ブームには疑問があるが、本書やその他のメディアを通じて、成功までの道のりの険しさや、途中で投げ出さない信念のありかを読者が感じることができれば、社会起業家へのより深い尊敬も生まれ、事業化への一助となるのだろう。
閉塞感打破にも!
金、モノ、力といった力量さえ生育歴に左右される現在。
未来への夢や希望が持ちにくく「どうせ自分は…」という感情と、
同時に「世界で一人だけの存在」を確立する使命をとの狭間に悩む人は多い。
競争社会、格差社会のひずみを解消し、金銭とは異なる成功を指向する道があることを、この本は教えてくれる。
規定的格差による閉塞感にあふれた社会で、一角の人物になることを要求され、
未来への夢や希望という言葉に苦みを感じている若い人に、
まだまだ捨てなくて良い未来もあることを示唆してくれる。
もちろん未来に夢を持てない中・高年にもお勧めの一冊。
すがすがしい
読んでいてとてもすがすがしいです。
決してお金だけではなく、社会貢献ややりがいを真っ直ぐに求めている若者の姿が、この本の中にあります。
チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える
/ 日経BP社 / 日経BP社 /
“社会起業家”を世に知らしめた本としての価値は、今も高い
ソーシャルビジネスや社会起業家に興味を持ち、出会った本です。
既に『チェンジメーカー2』も発行されており、この本自体は2005年に発行されているもの。
恐らくこの数年間で、世間の関心は劇的に変わってきたのでしょう。
最近の書店では、社会起業家にまつわる本も“平積み”されるようになってきています。
しかし、著者がインタビューを始めた2000年頃は、様子は全く違ったのでしょう。
各ページの隅々から、“新しい”人々を知らしめたいという著者の意気込みが感じられます。
“社会起業家”に馴染んでいる読者には、カタログのような内容に物足りなさを感じるかもしれません。
でも、写真家の著者が撮った一枚一枚のポートレートの力強さは、今後も変わることはないと思います。
“社会起業家”に興味を持ったら、必ず読んでおくべき本だと思います。
生の声
こういう話は本人の生の声をどれだけ拾うか
でしょうね。書き手の思いがいくら熱くても、
当事者の生の声にはかなわない。
もっと肉声を取り込んだら迫力あったでしょうね。
今一歩、心に届かないのは・・・
社会企業家に興味があり、注文した本です。写真家の方が著者で、カバーや写真がきれいで目を引きますが、本文を読むとどうしてか、今一歩、心に届きません。というのも、ほとんどの記事が、著者の方がまとめたサマリーだからだと思います。
ミッションやパッションを持って生きている人が話す言葉には、特別な魂が籠るもの。もっと、登場した14人の生の声や考え方が読めたら、よかったと思います。
現在の社会で最もチャレンジングな課題を解決するために、日々努力している人たちを知りました。
読み物としても良いし、スキーム的なところもなるほどなーという感じで、
めちゃくちゃ学べた。
ソーシャルアントレプレナーの父こと、ビル・ドレイトン氏によれば、
ソーシャルアントレプレナーの素質は、
『右脳と左脳の両方が豊かで、何かしらの社会の矛盾を解消したいという情熱があり、
変革を実現する可能性のあるアイデアと、そのアイデアを実現する具体的な戦略を持っている』こと。そして何よりも、『誠実さが大切だ』と語っている。
・会社を大きくする、よりよくすること、クライアントなど関係者に貢献すること
・ある一定の富を得て、家族や友人たちなど周りの人たちと幸せに暮らすこと
こういったことは特に問題は無く、素晴らしいことだと思う。
しかしながら、上記のようなことに一切の充足感を得ることが無い人たちは、
ぜひこの本を読むべきだと思う。
ここにはより高度でチャレンジングな課題を解決したいと思い、日々努力している人たちが存在しているから。
それは、ある種の才能、素質なのかもしれない、とふと思った。
この本を読んで特に自分にとっては、何か新しい気付きを与えることもなかった。
ただ、確信と決意はより強固になった。不安も心配も全く無くなり一日も早く、という思いだけが強くなった。
自らがこういった人たちの一人となり、さらに仕組みを生み出せるようになれればと思う。
下記、個人的に印象に残ったフレーズ/メモ/自分の考えなど
・グローバル性と特殊性が無く誰でも出来ることと、Sustainableな仕組み
・日本では平均的な知的水準は他諸国と比較しても、相対的に高いので主婦などを活用する●●、ホームレスといっても読み書きは可能なので、衣食住の環境などを付与し、
足りないビジネスへの補完などを地方自治体などとの連携など
・精神的な傷と自己評価の低さにより競争社会では生きにくい人たちをどうするか?
・適切な状況分析と実践力と持続的な仕組みづくり
・何が余っていてリソースとして活用できるか、何が問題でどうやるべきか?
・振り返ると、公民館のようなリラクゼーション施設などはもっとあったほうが良い
・状況を分析し、何がどのぐらい必要か、および具体的な目標
・各国と比較しても恵まれない人に対するコンパッションが低い日本
・ホームレスの数はニューヨーク4万人で日本全体では3万人(05年時点)
・農業改革は12000年、ユーロは50年、ソーシャルアントレプレナーシップは25年前で、
あと5,6年で当たり前になる(2005年時点)
・(例1)FC店舗の無償支援→CSR的にも企業のメリット、という仕組み
・(例2)ホテルを復活→教育訓練居住→地価も上がるというサイクル
☆日本の国際貢献度が21位とのこと。自分が生きている間に10位入りは目指したい。
■固有名詞のメモ:アショカ財団 スマイルファクトリー、松下政経塾 インテグレックス
秋山をね氏 白井智子氏 藤岡亜美氏 森本ゆうこ氏 しぶやゆかり氏 大西健丞氏
日本では
素晴らしいですね。
こうありたい人生。
で、日本も実は素晴らしい社会起業家は山ほどいる。
近年では、20年以上前からの「市民バンク」片岡さんのその仲間。
面倒なNPOとかでなく、株式会社でやっている。
が、私も10年前からのつき合いですが、経営能力が必須ですね。
夢で終わらせない農業起業 1000万円稼ぐ人、失敗して借金作る人
/ 徳間書店 / 徳間書店 /
農業の将来、この国の将来
欧州各国は選挙民に逆らう政策がながいあいだ取れずにきて、財政危機が昂じて、結果的には年金削減など、ハードランディングに向かっている。日本も財政が危ないとは判っていながら、おそらく無策のまま、さいごは悲惨なことになりそうだ。財政危機に備えて自給農業でもやるかと就農を考えている人もいるのでは。本書は、農業経営/技術/農地取得/農村生活と人づきあいなど、いろいろな事を教えてくれている。「日本は世界5位の農業大国」という本とともに読んでみると、農業の抱える問題が良くわかる。ところで、農業に従事している人は高齢化していて、耕作放棄地がドッと出てくる。これを生かさないといけないが、田舎から都市に在住することになって農業を捨てた人たちが所有していて、農地法に守られながら、市街化したときの値上がりを待っているらしい。先祖は大庄屋で、終戦のあと、すべて供出したのに、あの農地改革はなんだったんか。。。
誠実で中立で、そのわりに過激でまっとうな本。
農業を始めるには?というテーマの本が多いが、そのほとんどは農家の二世が書いたものだったり、情報が古かったり、文章がいまひとつ下手だったりして、なじめないものが多い。特に「偏った」内容の農業ものや、「こうすればいいんだ!」のような内容の貧弱な独善的エッセイ風のものには辟易する。また、農業は簡単だ、誰でもすぐに儲かる調のものには「呆れる」ばかりだ。この本は現場の指導員と、ノンフィクション作家が書くものだけに慎重で正確を要求されている。その判定は読者がそれぞれだすのであろうが、まあこの本ならば誰に薦めても恥はかかないのではないか。自慢できる本であると言っていい。また、何度読んでも飽きがこない本と言ってもいいだろう。手元に置いておきたい本でもある。
多くの人に読んで頂きたい本です。
この本は起農、即ち農業を起業する人達のために
書かれていますが、私は多くの人に読んでいただきたいと切に願います。
農業を取り巻く環境やなぜ農家が減っているのかという日本にとって非常に
重要な問題が分かり易い論調で書かれています。最近の本は内容が軽く
活字が少ない本が売れていますが、この本はそれらとは一線を画し、
かなりの活字の分量があります。にも関わらず、具体的、且つ分かり易く
書かれているので、ぐいぐい引き込まれて精読しました。私は
多忙ですので、ビジネス書は目次を見て私にとって役にたちそうな章を読むことが
多いのですが、この本は最初から最後まで精読しました。
昨今はマスコミが農業ブームを煽っておりますし、若い女性企業家の中に
農業を始めたりして世間の耳目を集めていますね。
この本に書かれているのはそういうブームに踊らされることなく農業を始めて
続けて欲しいという願いです。先進国の中で日本は食糧自給率が一番低いし、
食料を海外から運んでくる距離=フードマイレージも主要国の中では最も
長いです。にも関わらず、日本の農業人口は減り続け、ここ10年でなんと
100万人も減ってしまいました。この背景には農家の後継者不足だけでは無く、
農産物の値下がりが原因です。スーパーの店先で輸入された農産物を見かける
ことが多くなりましたね。その影響で日本の農家が立ち行かなくなっているのです。
ですから農業を始めるのであれば、農機具を借りる、耕作面積を控えめにするなどの
方策が大切と説いています。
実直に農業を立ち上げる方法
「あっ!そうか」の気づきは記録から。万能な農法・奇跡の農法などない。という科学的な視点が心地よいです。就職、あるいは転職は人生の一大事。生活を成り立たせる確信なしには入っていけません。科学的な栽培手法と具体的な参入方法、人づきあいまで、実直な農業経営をおしえてくれます。
それにしても農地法や農業委員会など、知らないことばかりでした。就職・転職の中でも、こと「農業へ」というのは特別のようですね。それでも、だれかに担っていただかなければ、私たちの食は先細ってしまいます。この本はある意味、就農の現状への問題提起でもあるように思えました。
そしてどの職に就く者にも共通の、「夢で終わらせない○○」心の持ち方指南としても読めます。「あっ!それだ」と日々の些細な場面で気づかせてもらえることは確かです。些細な場面って、大事ですよね。
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